はじめに
「もうそろそろ年齢的に」と頭でわかっていても、私たちはそれが何なのか未知なことは実感することが出来ません。とっさの行動をとる時に脳では「そろそろ年齢的に」ではなく若い頃と同じ感覚で動く指令を出すようです。「(´゚д゚`)まさか転ぶとは!」となります。
気付かないうちに少しずつ、歩く時に両脚支持期といって、両足で着いている時間が長くなります。歩幅が短く、歩隔(横に開いている左右の間隔)が広く、歩く速さがゆっくりになり、すり足歩行になるなど、バランスを崩し転倒しやすくなってきます。
運動機能や筋力の衰えとともに、とっさの瞬間への判断力も衰えてきますので、身体はますます思うように動かない訳です。他にも理由は色々ありますが、高齢者の転倒で1番多い場所は、屋内の平らな場所だそうです。
それでは転倒予防のための靴選びについて、いくつかご紹介いたします。
50歳から始まるシニアの靴選び・転倒予防
【目次】
はじめに
転倒予防を考えた靴の選び方
1.踵
2.爪先
3.靴底
4.甲
5.横
6.デザイン
7.重さ
おわりに
50歳から始まるシニアの靴選び・転倒予防
転倒予防を考えた靴の選び方
1.踵
ヒール
靴を履いた時に安定して立っていられる高さ
この時、高いヒールに慣れてしまうと、靴を脱いだ時に足首が内側に倒れやすくなる場合もありますので、できるだ早いうちから低いヒールの靴でも歩けるように、足の機能を取り戻しておきましょう。

踵周り
踵周りがしっかりしたもの
身体を支える機能のある靴は、足首や爪先へのグラつきを抑えてくれますので、靴擦れ予防のためにもお店の人に相談してから決めましょう。
2.爪先
トゥースプリング
地面から靴の爪先の高さが1~2㎝あるもの
蹴り返して次の1歩を踏み出す時に、爪先の動きが遅れるとつまづきやすくなります。靴を履けば、靴の厚みと捨て寸が加わりますので、トゥースプリングがないと更につまづきやすくなってしまうからです。足首を上げたり下げたりの運動も良いそうです。
捨て寸
できるだけ少なめに
靴の中での足の爪先から先のゆとりの部分です。このゆとりの長さが大きすぎると転倒の原因になります。この寸法は足や靴によって異なりますので、自己判断は避けましょう。
トゥーの形
足の爪先に近いカーブのタイプ
足のカタチと靴のカタチが大きく異なる靴は、爪先も当たりやすくなります。爪先のカタチは変化する場合もありますので、日頃から足を見るようにしましょう。
3.靴底
ソール
靴底の角は前に突き出さず、丸みのあるもの
これは想像する通り、引っかかりやすくなってしまいます。丸すぎるものも安定しません。
舟底型のソール
おすすめです。
歩く時の足裏にかかる体重移動を助け、蹴り出しを補助してくれますので、つまづき予防といえます。このタイプの靴が履ける足なのかどうかは人それぞれです。
滑り具合
適度に滑りにくいもの
滑りやすいと危ないのですが、滑らないと転びますので、適度に滑りにくいものがおすすめです。
4.甲
アッパー
調節できるもの
紐かベルクロなどで調節できれが、脱げたり当たったりを防ぎつまづき防止に繋がります。
5.横
足ユビの付け根
よくしなり曲がりやすいもの
親ユビの付け根から小ユビの付け根(足の曲がるところMP)の踏みつけ部分が、よくしなり曲がりやすい靴です。要するに足を曲げられない靴では、ご想像の通りです。爪先が引っかかりやすく、疲れやすくもなってしまいます。ただその位置が合っていないと思われる方も多いので、お店の人に確認してもらうと良いです。
6.デザイン
くるぶしより高いもの
チャッカ―ブーツなどは、踵まで包み込み安定するため理想的だといわれています。
くるぶしより低いもの
履き口がくるぶしより低い短靴は、足関節が動きにくくなっている場合におすすめだそうです。
7.重さ
足をあげるのもままならないようなら、靴の重さは250以下が良いとされています。
そうでなければ、ある程度の重みによって膝の振り子運動を助けますので、足で重さを確かめましょう。
おわりに




おとなの足育に、四季の散策もおすすめです。梅の花が遠くの街を眺めているように、凛として咲いていました。